Budamunk got them funk──QThreeが度々口ずさむように、Budamunkの音響実験は別次元へと進化を遂げた。どの音を切り取っても、その鳴りや響きはBudamunkを象徴しており、言葉の壁を超えてリスナーを魅了する。ビート・ミュージックをまた次のレベルへと押し上げる、音の探究者が境地へとまた一歩近づいた作品でもある。また、全楽曲のエンジニアリングをQThree本人が手掛け、奇跡的なバランスを成立させている点も特筆すべきだろう。
QThreeはエンジニアとして活躍するだけでなく、NYを拠点に活動するラッパーNavy Blueとwikiによるツアー「Cant Do This Alone Tour」にサポートアクトとしても登場していたりと、近年さらに勢いを増していく、NYのアンダーグラウンドヒップホップシーンの影の立役者と言っても過言ではないだろう。そんな彼がBudamunkとタッグを組み、シーンに新風を吹き込む。国境を超えてシーンを接続する画期的な作品でもある。